交通事故を起こしてしまったら(加害者編)

交通事故を起こしてしまったら!?(加害者編)


近年は安全対策や技術の向上によって減少傾向にある交通事故ですが、ひとたび起きてしまったなら、加害者にも被害者にも大きなダメージを残すことになるものです。

いつかあなたの人生を狂わせてしまうかもしれない交通事故の対応について、今回は加害者側の視点で見ていくことにしましょう。

知っておくべきこと・・・交通事故で加害者が課される3つの義務

その1 刑事上の責任について

自動車を運転して人に危害を与えるような事故を起こしてしまった場合、加害者には刑事責任が発生します。

刑事事件は強盗や殺人事件と同じ扱いという意味ですから、事態の重大さも自ずと推し量られるというものでしょう。

法的には、「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(自動車運転死傷行為処罰法)違反」による処罰を受けることになります。

危険運転致死傷罪(自動車運転処罰法2条)が適用されるケース

危険な状態で自動車を走行・運転し、人を死傷させる罪であり、最も悪質な加害者による自動車事故に適用されると考えれば良いでしょう。

極度の酩酊状態による飲酒運転や薬物使用状態での運転をはじめ、制御困難な速度超過による運転や連続した信号無視など、明確に危険な運転で起きた事故に適用されます。

過失運転致死傷罪(自動車運転処罰法5条)が適用されるケース

上記に危険運転致死傷罪の適用範囲外の事故のなかでも、やはり悪質な運転で起きたものに適用されます。

そもそも危険運転致死傷罪の構成要件があまりにも限定されていたため、例えば無免許で暴走行為を繰り返した挙句、居眠り運転で小学生と保護者を10人もはね、うち3人が死亡するような事故を起こしたとしても、危険運転致死傷罪は適用されませんでした。

そこで自動車運転死傷行為処罰法が整備されることになり、過失運転致死傷罪は7年以下の懲役もしくは禁錮、 または100万円以下の罰金という規定になりました。

その2 民事上の責任について

交通事故の加害者には、被害者に与えた損害に対して、賠償を行う責任が生じます。具体的には慰謝料や損害賠償のことであり、任意保険に加入しているケースでは、たいてい保険会社が被害者と示談交渉を行うことになります。

しかし交渉の結果、例えば慰謝料の金額などで折り合いがつかない場合、調停や訴訟などの裁判沙汰になることもあります。

その3 行政上の責任について

交通事故において、加害者が最後に向き合うのは行政処分です。

これは被害者とは直接関係ない事柄であるため、扱いとしては最後になりましたが重要な項目です。
具体的には免許の停止や取り消しなどであり、交通違反が軽微な物であれば罰金を支払って刑事罰が免除されることになります。

交通事故で加害者が取るべき行動と対応

交通事故を起こしてしまったら、誰だって気が動転してしまうことでしょう。しかし事故後の対応で、その後の関係者の運命を決まってしまうこともあるのです。

ここでは事故が起きてしまったあとの対応を、加害者視点でみていきましょう。

詳しくはこちらの記事へ→自分の乗ってる通勤バスが事故にあったら!?

まずは被害者の安否確認と状況把握を行う

事故がどの程度のものであったにせよ、相手が怪我をしていないか、怪我をしているとすれば、応急処置が必要な状況なのかといったことを確認する必要があります。

一番やってはいけないことは、事故現場を放置して逃げてしまうことですが、逃げないまでも怖くなってなにもせずいることは、救護義務違反となってしまい、あとあと罪に問われることもあります。

救急車、警察に連絡をする

救急車は被害者の救護義務に関わるものであり、負傷者の安全を確保したのち、できるだけ早く必要な治療を受けさせるために行うものです。もちろん、救急車の到着まで、必要であれば応急処置も行わなければなりません。

同時に加害者は、警察に事故発生を報告しなければなりません。

そもそも交通事後はどれほど軽微なものであったとしても、当事者には警察に「発生日時、死傷者・物の損壊の状況や事故後の措置、積載物を報告する」という義務があります。

相手の身元確認と同時に、保険会社に連絡を入れる

警察などへの対応は刑事上の義務ですが、同時に民事上の対応も必要です。損害賠償に関わる手続きをスムーズの行うため、保険会社に必要な情報を報告するわけですが、ここで相手の氏名や連絡先が必要になります。可能であれば相手との情報交換を行いましょう。

被害者への謝罪、お見舞いなどについて

被害者の入院先などへのお見舞いや謝罪は必ず行いましょう。なかには保険会社にまかせっきりにして、自分はできるだけ関わらないようにしようとする人もいるようですが、被害者の心証が悪くなるとあとあとトラブルの原因にもなりかねません。誠意をもって対応しましょう。