餅を喉に詰まらせてしまったら

餅を喉に詰まらせてしまったら!?


年末年始、自宅でお正月を過ごし、一年の疲れを癒そうという人も多いことでしょう。
そんなとき、決まって食卓に上るのがお餅です。お雑煮でも焼き餅でも、お正月に食べるお餅には、格別の味わいがあるものです。

しかしこのお餅が、食品による窒息事故でもっとも多い食材のひとつということはご存知でしょうか。毎年4000件以上も発生する食品による窒息事故において、常に上位のお餅。その窒息事故対策を考えてみましょう。

まずは相手の状態を察知、把握することが大切

のどに何か詰まった状態は意外と伝わりにくい

たとえば誰かが食事中に自分の胸のあたりを何度もたたき、突然苦しそうなそぶりを見せていたとします。
あなたはおそらく苦しそうにしているその人が、何かをのどに詰まらせてしまって呼吸ができないのではないかと考えることでしょう。

しかし状況によっては窒息しかけている人が、自分の状態をうまく周囲に伝えることが出来ない場合もあります。特にのどに何か詰まってしまえば声を出すことはほぼ不可能ですから、どうしても周囲の人が気付いてくれるのを待つことになります。

詳しくはこちらの記事へ→交通事故を起こしてしまったら!?(加害者編)

チョーキングサインを見逃さない

自分の両手を重ねてのど元に当てるポーズはチョーキングサインと呼ばれます。これは世界中で使われる万国共通のサインであり、自分が窒息状態であることを示しています。

窒息状態にある人の多くは、言葉で自分の状態を知らせることができませんから、周囲の人には、このチョーキングサインにすぐに気付いてあげることが求められます。

早い段階で事故やトラブルを発見することは、その後の処置や対応に大きくかかわってくる重要なポイントなのです。
事態を重篤化させないためにも、チョーキングサインの意味を知っておきましょう。

本当に正しい応急処置は?

意識がある場合の応急処置 その1

まずは本人に意識がある場合、たいていは咳をして異物を出そうという反応が起きるものです。本人が苦しそうにしていても、咳をしている限りはそのまま続けさせましょう。もちろん、背中をさするなどの対応は問題ありません。

咳の最中に無理に水を飲ませようとしたり、無理に姿勢を変えさせようとするなどの対処は、極力避けるようにしましょう。

意識がある場合の応急処置 その2

いくら咳をしても自体が改善しない、あるいは悪化しそうだと思われる場合、すぐに背部叩打法を行います。

これは対象者の背中、肩甲骨の間を掌で強く叩く方法で、もっとも効果的で安全な応急処置と考えられています。

妊婦さんや乳児にも行うことが出来る方法で、対象者が咳き込んでいる場合も行うことができます。咳をするタイミングに合わせて背中を叩くことで、より効果が大きくなると言われています。

意識がある場合の応急処置 その3

上記の1と2に効果がないとき、あるいは同時に行う対処方法として、ハイムリック法があります。
これは日本語で腹部突き上げ法とも呼ばれ、救助者が対象者の後ろから胴体を抱えるように構え、みぞおちの下あたりを突き上げるように圧迫する応急処置の方法です。

横隔膜が圧迫されることで肺が空気で押されるため、気管から異物を押し出すことができます。
この方法は救助者にかなりの腕力が求められるのと同時に、対象者には内蔵へのダメージが懸念されるため、救急隊員や医師に事後報告を行うことが求められます。

意識がない場合の応急処置 注意点

窒息状態が一定時間続くことで、人は意識を失う場合があります。意識を失っている対象者には、まず最初に心肺蘇生法を行わなければなりません。
具体的に人工呼吸や心臓マッサージということですが、これらと同時進行で背部叩打法を行うことは是とされています。

対象者の意識がない場合は、応急処置の緊急性も増しますから、冷静で迅速な判断が求められるのです。

そのほか応急処置に関わるあれこれ

掃除機使用について

餅がのどに詰まった場合の対処方法として、掃除機のノズルで直接吸い込む方法を想像する人は多いでしょう。
しかしこの方法は、対象者の舌や口蓋垂にダメージを与えることもあるため、慎重に行うことが求められます。

予防という観点から考える

ひところ話題になったこんにゃくゼリーもまた、のどに詰まらせる窒息事故が原因でした。危険度は餅のほうがはるかに高いというのが一般論ですが、いずれにしろ注意するに越したことはありません。

食する際は、水分を多くとることや、よく噛んで食べること。吸い込むような食べ方をしないこと。ちいさな子どもには与えないか、万全の注意を払うことなどが、、有効な予防手段といえるでしょう。